2025年も物価上昇(インフレ)の波は収まらず、総務省統計局の発表によると、2025年1月の消費者物価指数は前年同月比で4.0%上昇しています。
特に住宅設備や建材の価格高騰は著しく、建築資材は2021年から2024年までの3年間で約30%上昇しており、リフォームを検討されている方にとっては悩ましい状況です。
また、近年、日本銀行による政策金利の調整や長期金利の上昇など、金融環境も大きく変化しています。
2024年後半以降の物価上昇傾向は、住宅ローンやリフォームローンの金利水準にも影響を与える可能性があり、今後の推移に注意が必要です。
しかし、「金利が上がるから」「物価が高いから」とリフォームを先送りにするのは得策ではありません。適切なローンの活用や補助金制度などを上手に組み合わせれば、インフレの時代でも住まいを快適にアップデートできる可能性があります。
このような時代だからこそ、水まわりリフォームを賢く活用することで、快適な暮らしと家計の節約を両立できるチャンスです。
このコラムでは、インフレ時代における水まわりリフォームのメリットと、補助金を活用した賢くリフォームするための最新情報をお届けします。将来の金利動向や建材費の上昇などを見越し、先送りしない・早めに行動を起こすことが、長い目で見ると大きなメリットにつながるはずです。
現在の日本では、海外情勢や内需拡大の影響もあり、物価上昇や地政学リスクによる原材料費・人件費の高騰が続くと考えられています。加えて、金利もじわじわと上がる可能性があるため、「今はリフォームどころではない」と感じる方も少なくありません。
しかし、インフレが進行するほど建材や設備の価格が高くなるリスクも増します。さらに工事費用が上昇する可能性も否定できません。将来的に「もう少し待てばよかった」と悔やむよりは、適切なローンの利用や補助金制度の活用を視野に入れ、計画的にリフォームを進めたほうがトータルコストを抑えられるケースも多いのです。
金利が上昇してしまう前に、低めの金利でリフォームローンを組んでおくと将来の金利上昇リスクを避けやすくなります。変動金利は金利水準が低い時期に借りるメリットがある反面、将来的な変動リスクも伴います。固定金利が選べる場合は返済計画が立てやすいという利点もあるため、自分に合ったプランを慎重に検討しましょう。
インフレ局面では建材価格や人件費が上がる可能性が高いため、リフォームを少しずつ分割して行うより、一括で済ませたほうが結果として安くなる場合があります。特にキッチンや浴室、トイレなどの水まわり設備は住まいの快適性と家族の健康に直結する重要なエリア。一度にリフォームすることで工期が短縮し、何度も業者を呼ぶ必要がなくなるため、費用面・手間の面の両方でメリットが大きいのです。
物価が上昇している状況下でのリフォームは、単なる設備の取り替えだけでなく、長期的な光熱費削減も視野に入れるとより効果的です。たとえば断熱性の高い窓への交換や省エネ給湯器の導入、高断熱浴槽の採用などは初期コストが増えるものの、毎月の光熱費や水道代が抑えられます。インフレ時代だからこそ、長期的な支出をトータルで削減できるリフォームが大きな価値を持ちます。
毎日使うキッチンや浴室、トイレといった水まわりは、家の中でも特に劣化しやすい場所です。ここを一新すると、暮らしの質が飛躍的に向上するだけでなく、省エネ効果や安全面の強化といったメリットも得られます。
●省エネ家電: 最新の調理家電や食洗機など、エネルギー消費を抑えた設備にすることで光熱費が削減でき、家事の負担も軽減します。
●レイアウトの変更: 対面キッチンやアイランドキッチンにリフォームすることで、家族のコミュニケーションが取りやすくなり、家事の効率もアップ。
断熱性能の高い浴槽: お湯が冷めにくく、省エネ給湯器と組み合わせれば光熱費の節約に。
ヒートショック対策: 浴室全体を断熱仕様にする、または暖房機能を追加することで、温度差による健康リスクを減らせます。
節水型便器: 少ない水量でしっかり洗浄でき、水道代の節約につながる。
自動洗浄・フチなし便器など最新機能の導入で、掃除の負担も大幅に軽減。
収納力アップ: 家族全員の歯ブラシや洗面用具を整理しやすい造作収納で、朝の支度もスムーズ。
動線の見直し: 脱衣室や浴室との導線を改善することで、家事効率をさらに向上。
給湯効率の高いエコキュートやハイブリッド給湯器は、ガス給湯器に比べてランニングコストを大幅に削減できます 。エコキュートは、大気中の熱を利用してお湯を沸かすため、電気代を節約できます。ハイブリッド給湯器は、エコキュートとガス給湯器の両方の機能を備えており、状況に応じて使い分けることで、効率的な給湯が可能です。太陽光発電システムと連携することで、さらなる省エネ効果も期待できます。
これらの水まわりリフォームを一括で行うことで、工事期間をまとめられ、設備間のデザインや機能を統一しやすくなります。また、使用する材料や設備を一度に発注することで、結果的にコストも下げられる可能性があります。
光熱費高騰への対策として有効
近年、電気代やガス代の値上がりが深刻化しています。家の中で熱の出入りが最も大きいのは窓周りとされるため、断熱性能の低い窓を放置していると暖房・冷房効率が落ち、大きな光熱費負担を強いられる可能性があります。窓断熱リフォームを行うことで冷暖房効率が格段に向上し、年間を通じて光熱費を大幅にカットできるメリットが期待できます。
先進的窓リノベ事業のラストイヤー
断熱性能向上を目的とする「先進的窓リノベ事業」は、現在最終年度に入っており、条件を満たせば補助金を受けられるチャンスが今まさに残されています。
対応が遅れると、今後同様の支援策が受けられなくなる可能性があるため、リフォームを検討しているなら早めの行動が賢明です。
コストパフォーマンスの高さ
窓の断熱性能を高めるリフォームは初期費用がかかったとしても、長期的に見れば年間の冷暖房費が大幅に下がるため、トータルのコストを減らせる点で非常にコスパに優れています。断熱性の高い窓への交換、内窓設置など、家の構造や予算に合わせた方法を選択しましょう。
水まわりリフォームは、まとまった費用が必要となるため、費用面が気になる方も多いでしょう。 しかし、国や自治体では、省エネリフォームなどを対象とした補助金制度を設けています。これらの制度を有効活用することで、リフォーム費用を抑えることができます。
さらに、「住宅省エネ2025キャンペーン」のように、複数の補助金を組み合わせることで、より多くの補助金を受けられる場合があります 。 また、自治体によっては、バリアフリーリフォームなどに独自の補助金制度を設けている場合があります 。 これらの補助金制度と合わせて活用することで、リフォーム費用をさらに抑えることができます。
リフォームにかかる費用は、家の規模や改修箇所、選択する設備によって大きく変わります。
ここでは一例として、複数箇所を同時にリフォームする場合のシミュレーションを見てみましょう。
●想定リフォーム内容
キッチンの全面改装
浴室をユニットバスに変更
トイレを最新の洋式・節水型便器に交換
外壁の塗装・屋根の葺き替え
断熱性能を高める窓サッシへの交換
ローン条件(例)
借入額:500万円
返済期間:15年(180回)
金利:変動金利 2.52%(低金利想定)および 3.3%(高金利想定)
上記をもとに試算すると、
年利2.52%の場合
毎月返済額:約33,000円台
総支払額:約600万円前後
年利3.3%の場合
毎月返済額:約35,000円台
総支払額:約630万円台
金利の違いだけで15年間の返済総額に30万円以上の差が生じることがあります。もちろん金利は変動する可能性があり、将来的に上昇するリスクもありますので、固定金利への切り替えや繰り上げ返済など、柔軟に対応できるプランを検討しておくのが賢明です。
さらに、弊社(リフォーム&増改築えさか)では、地元銀行と定期的に勉強会を開き、情報交換を密に行っています。
そのため、ローンの申し込みからリフォームの実施までがスムーズで、補助金制度に関する最新情報も踏まえた総合的なアドバイスを提供可能です。
インフレ時代のリフォームは「先取り」が勝ち
金利や物価の上昇局面であっても、リフォームを先延ばしにするのではなく、早めに行動することで将来的なリスクとコストを抑えられる可能性が高まります。
✅早めの借り入れ: 金利が上がる前にリフォームローンを組む
✅一括リフォーム: 段階的よりも一度に行うほうがコストを抑えやすい
✅省エネ対策: 長期的な光熱費削減を見込めるリフォーム
✅補助金活用: 最新の制度を情報収集して積極的に利用
✅金融機関+リフォーム会社の連携: ローンや補助金、施工について総合的にサポート
物価高や金利変動といった不確定要素が多い時代だからこそ、住まいの価値を高めるリフォームは将来に向けた重要な資産形成の一つとなります。
もしリフォームを検討している方は、ぜひお早めに専門家へご相談ください。私たちリフォーム&増改築えさかは、お客様一人ひとりにぴったりのプランをご提案し、安心してリフォームを進めていただけるよう全力でサポートいたします。