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2026.09.23(水)
2026.09.23(水)
宮崎で相談が続く「分電盤の点検商法」から身を守る完全ガイド
断り方・クーリング・オフ・相談窓口
情報基準日:2026年9月23日
「分電盤の点検に行きます」という電話から始まる点検商法の相談が、宮崎県内で高い水準のまま続いています。県内の消費生活センターに寄せられた相談は2024年度の2件から2025年度は337件に急増し、2026年度も5月14日時点で129件に達しました。全国でも、国民生活センターが2026年9月16日に、2025年度の相談が前年度の約5倍(6,545件)に増えたと公表しています。
この記事では、実際の手口、本物の法定点検との見分け方、その場での断り方、契約してしまった場合のクーリング・オフの正しい進め方、そして宮崎市・国富町・綾町にお住まいの方の相談先までをまとめました。ご高齢のご家族がいる方は、ぜひ一緒にお読みください。
30秒でわかる要点
1. 電力会社等の法定点検は4年に1回以上。日時は必ず事前に「書面」で届きます。電話で点検日を知らせることはありません。
2. 訪問した点検作業員が、その場で設備交換の契約を持ちかけることもありません。
3. 電話が来たら「点検は必要ありません。契約もしません」とはっきり伝えて切ってよい。固定電話は常時留守番電話にしておくのが最も効きます。
4. 契約してしまっても、訪問販売なら書面受領日を含め8日以内はクーリング・オフができます。工事が始まっていても解除でき、原則として代金も違約金も払う必要はありません。
5. ただし、焦げ跡・異臭・異音・発熱・煙など実際の異常がある場合は、むやみに触らず、速やかに電力会社や電気工事店へ相談してください。
6. 迷ったら宮崎市消費生活センター 0985-21-1755(平日9:00〜12:00/13:00〜16:00)、または消費者ホットライン「188」へ。
動画で見る(約4分20秒)

分電盤は、家じゅうの電気を安全に分ける重要な設備ですが、ふたを開けて中を見る機会はほとんどありません。中身が分からないからこそ、専門用語で不安をあおられると判断がつきにくい。ここが狙われる理由です。
宮崎県消費生活センターは、手口が2段階で行われると説明しています。
第1段階(電話)
「無料点検です」「分電盤の点検に伺います」と自宅の固定電話に連絡し、訪問の予約を取り付ける。
第2段階(訪問)
予約日に訪問し、「この分電盤は古いので漏電して火事になります」などと不安をあおって、その場で高額な交換契約を求める。
あわせて、次のような言動が報告されています。
契約金額は、県消費生活センターによると20万円から30万円程度を求められるケースが報告されています。全国データでも、国民生活センターの2024年度分析では契約購入金額の平均は約17万円でした。「数十万円から百万円」といった極端な金額ばかりではなく、支払えてしまう金額で提示されるのが、この商法の厄介なところです。

スマートフォンでは、表を指で左右にスクロールできます。
| 年度 | 県内の消費生活センターへの相談件数 |
|---|---|
| 2024年度 | 2件 |
| 2025年度 | 337件 |
| 2026年度 | 4月だけで93件(暫定)/5月14日時点で129件 |
出典:宮崎日日新聞(2026年5月)、宮崎ニュースUMK(2026年5月26日)。いずれも宮崎県消費生活センターの発表による。
宮崎県は2026年4月30日の報道発表で、2025年に入って宮崎市を中心に相談が急増し、2026年3月頃からは都城市・日南市・小林市など県南西部に集中、4月には再び宮崎市で増えたうえ日向市地区でも増加するなど、県全体に広がっていると注意を呼びかけています。宮崎市も、2025年6〜7月頃と2026年1〜2月頃の急増に続き、4月に再び複数件が寄せられたと公表しています。
スマートフォンでは、表を指で左右にスクロールできます。
| 年度 | 全国の相談件数 |
|---|---|
| 2022/2023年度 | 14件/39件 |
| 2024年度 | 1,290件 |
| 2025年度 | 6,545件(前年度の約5倍) |
| 2026年度 | 2,223件(7月31日まで。前年同期は1,312件) |
出典:国民生活センター(2026年9月16日公表)。全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)の登録分で、消費生活センター等からの経由相談は含みません。
2026年度も7月末までで前年同期の約1.7倍のペースです。地域別では、2024年度は南関東が中心だったものが、2025年度には九州北部を含む各地へ広がったとされています。つまりこれは「過去にあった話」ではなく、宮崎でも全国でも、いま現在進行形で続いている問題です。
国民生活センターによると、2025年度の全国の相談では、契約当事者の8割超が70歳以上でした。県内でも相談者の多くは70代以上で、県消費生活センターは「持ち家があって、昼間在宅が多い高齢者が狙われやすい」と分析しています。
ここで大切なのは、これを「高齢者は判断力が落ちるから」と片づけないことです。事前に電話でアポイントを取り、約束の日に訪問してくる、という流れそのものが本物らしく見える設計になっています。誰であっても、状況が整えば応じてしまう手口です。だからこそ、県消費生活センターは家族を含む身近な人の見守りが重要だと呼びかけています。

宮崎市が公表している内容をもとに整理すると、見分けるポイントは次の3点に絞られます。
スマートフォンでは、表を指で左右にスクロールできます。
| 確認すること | 本物の法定点検 | 点検商法が疑われる場合 |
|---|---|---|
| 日時の連絡方法 | 事前に書面で案内される | 電話で「点検に行きます」と連絡してくる |
| 頻度 | 法令に基づき4年に1回以上 | 前回の点検時期と関係なく突然来る |
| 点検後の対応 | その場で設備交換の契約を持ちかけることはない | その場で交換契約や着工を求める |
突然の電話で「分電盤の法定点検に行く」と言われた場合は、その場で予約せず、いったん電話を切ってください。そのうえで、契約している電力会社や電気保安協会の公式窓口へ、自分で調べた番号に電話して確認しましょう。相手が名乗った番号にかけ直すのではなく、必ず自分で調べた公式番号にかけるのがポイントです。

この商法は電話から始まります。したがって、最も効果が高いのは電話の段階で止めることです。
電話でも玄関先でも、この言葉ではっきり断ってください
「点検は必要ありません。契約もしません。訪問もお断りします」
「結構です」「いいです」は、承諾の意味にも受け取られかねない曖昧な言い方です。理由を説明する必要はありません。上の言葉で断り、そのまま電話を切って構いません。本物の点検なら、後日あらためて書面が届きます。
実際に異常があるときは、話が別です
焦げ跡、異臭、異音、発熱、煙など、実際に異常が出ている場合は、むやみに触らず、契約している電力会社や信頼できる電気工事店などへ速やかに相談してください。煙や火が見える場合は、すぐに安全な場所へ離れて119番に通報してください。
「急がせる業者を疑う」ことと「本当の異常を放置しない」ことは、両立します。分電盤は経年劣化で故障することもある設備です。不安があるときは、突然来た業者ではなく、自分で選んだ相談先に確認してもらいましょう。
ご家族へのお願い
離れて暮らす親御さんには「分電盤の点検って電話、来てない?」と一言聞いてみてください。相談窓口の番号と上の断り文句を電話機のそばに貼っておくだけでも効果があります。県消費生活センターが身近な人の見守りを呼びかけているのは、まさにこの部分です。

契約してしまっても、諦める必要はありません。訪問販売による契約には、原則としてクーリング・オフが適用されます。
契約年月日、工事の内容、金額、業者名、所在地、連絡先を確認します。クーリング・オフに関する記載は、赤枠の中に赤字で書かれていなければならないと法律で定められています。書面を受け取っていない、あるいは記載に不備がある場合は、8日を過ぎていても解除できる可能性がありますので、すぐに消費生活センターへご相談ください。
2022年6月から、クーリング・オフの通知は書面だけでなく電磁的記録でも行えるようになりました。電子メール、FAX、USBメモリ等の記録媒体、事業者が自社サイトに設けるクーリング・オフ専用フォームなどが該当します。
どの方法を使う場合でも、証拠を残すことが重要です。書面ならコピーを取り、特定記録郵便や簡易書留など記録の残る方法で送ります。メールなら送信履歴を保存し、フォームなら送信完了画面のスクリーンショットを撮っておいてください。
ここが誤解されやすい点です
訪問販売のクーリング・オフ期間内であれば、工事が始まっていても、すでに完了していても解除できます。そして、適法にクーリング・オフした場合、消費者が工事代金を支払う必要はなく、損害賠償や違約金を請求されることもありません。
さらに、建物の状態が変えられている場合は、事業者に対して無償で元に戻すよう求めることができます。ただし、元に戻すことでかえって建物にダメージが出るなど、原状回復を望まない場合は、あえて元に戻さないという選択も可能です。判断に迷う場面ですので、必ず消費生活センターに相談しながら進めてください。
期間を過ぎた場合や、業者との交渉が進まない場合でも、事業者がうそを言ったり脅したりしてクーリング・オフを妨害した場合には、その妨害が解消されるまでいつでもクーリング・オフができる、といった救済の仕組みがあります。自己判断で諦めず、消費生活センターの相談員に事実関係を伝えてください。
脅されて契約させられた、居座られて帰らなかったなど、悪質な行為があった場合は、警察相談専用電話「#9110」もあわせて活用してください。身の危険を感じる状況であれば110番です。
宮崎市消費生活センター
相談専用電話:0985-21-1755
受付時間:平日 9:00〜12:00/13:00〜16:00(土・日曜日、祝休日、年末年始を除く)
窓口:宮崎市橘通東1-7-4 第一宮銀ビル8階(受付 8:45〜16:30)
宮崎市・国富町・綾町にお住まいの方が対象です。来所前にまずお電話ください。
そのほかの窓口
消費者ホットライン「188」:最寄りの消費生活相談窓口につながります。
宮崎県消費生活センター:0985-25-0999(宮崎市江平西2-1-20 生活情報センター3階)
警察相談専用電話「#9110」:脅迫や居座りなど、犯罪の疑いがある場合。緊急時は110番。
私たちは宮崎市で給排水衛生設備・空調などの設備工事と水まわりリフォームに携わっていますが、突然お電話をして「点検に伺います」とお願いすることはありません。お客様からご相談をいただいてから伺い、現地を見て、書面でお見積りをお出しし、ご検討いただく時間をきちんとお取りする。それが工事店の当たり前の順番です。
逆に言えば、その順番を飛ばそうとする相手には、飛ばしたい理由があります。「今日中に」「今すぐ」と時間を奪おうとする提案は、内容の良し悪し以前に、一度立ち止まる合図だとお考えください。
もし「言われた内容が本当なのか分からない」「見積書の金額が妥当か知りたい」といったことでお困りでしたら、契約前でも契約後でも、お気軽にご相談ください。分電盤や配線そのものの点検・交換が必要な場合は、状況をうかがったうえで、対応できる電気工事の専門業者をご案内します。
A. 一律に詐欺と決めつけることはできませんが、電力会社等が行う法令に基づく点検については、宮崎市が「点検日時を電話でお知らせすることはない」と明記しています。したがって、電話で点検日時を告げられた場合は、その場で予約せず、公式窓口に自分で確認するのが確実です。
A. 点検だけを受け、有料の工事や部品交換などを頼んだり承諾したりしていないのであれば、その場で突然示された工事代金を安易に支払わないでください。請求された場合は、支払う前に消費者ホットライン188や宮崎市消費生活センターへご相談ください。また、後日あらためて電話や訪問が来る可能性があります。宮崎県消費生活センターは、一度接触した家への再訪問の例を挙げて注意を呼びかけています。不安な場合は、経緯を消費生活センターへ伝えておくと、その後の対応がスムーズです。
A. 交換が必要になる場合はあります。漏電遮断器が付いていない古い分電盤、容量が足りずブレーカーが頻繁に落ちる、焦げ跡や異音・異臭があるといったケースです。焦げ跡・異臭・発熱・煙などがある場合は、様子を見ずに速やかに電力会社や電気工事店へ相談してください。一方で、交換の要否は点検して初めて分かることであり、突然訪問してきた相手にその場で判断させるべきものではありません。当店にご相談いただいた場合も、内容に応じて対応できる専門業者をご案内します。
この記事が、ご自身とご家族の暮らしを守る一助になれば幸いです。
出典
国民生活センター「分電盤の点検商法にご注意ください-相談が各地に広がり増加しています-」(2026年9月16日公表)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260916_2.html
国民生活センター「『分電盤の点検に行きます』の電話から始まる勧誘に注意」(2025年1月15日公表)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250115_1.html
宮崎県「分電盤の『点検商法』に注意してください」(2026年4月30日報道発表)
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/shouhi/press/2026/04/20260428102845.html
宮崎市「【注意喚起】分電盤の点検に関する相談が再び増えています!(再掲)」
https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/life/consumer/407709.html
宮崎市「【注意喚起】分電盤の点検に関する相談が再び増えています!」
https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/life/consumer/411039.html
宮崎市「宮崎市消費生活センターでは、消費者トラブルの相談に応じます」
https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/life/consumer/1143.html
宮崎日日新聞「分電盤交換迫る点検商法 宮崎県内で相談急増」
https://www.the-miyanichi.co.jp/today/shakai/754520.html
宮崎ニュースUMK「宮崎県内で『分電盤の点検商法』が急増!」(2026年5月26日)
https://www.umk.co.jp/news/?date=20260526&id=32959
国民生活センター「クーリング・オフ」
https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html
消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。相談件数等の数値は各公表時点のものです。実際の対応は、必ず消費生活センター等の専門窓口にご相談ください。
コラム作成者:三谷匡俊 リフォーム&増改築えさか 店長
リフォームアドバイザーとして7年の経験を持ち、お客様へのヒアリングからプラン作成、現場との連携まで幅広く担当。「リフォーム後の暮らしがもっと楽しく、快適になるように」という想いで、役立つ情報を発信しています。
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